SURGICAL 保険の矯正治療
外科矯正について
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顎変形症では歯の位置以外に、顎骨の位置に関する問題も多くみられます。矯正治療だけでは歯の移動に限界があるため、骨の手術も行い、嚙み合わせを正常にしていく必要があります。この手術を伴う矯正治療を「外科的矯正治療」といいます。
顎変形症という病名は、重度の症状を持つ患者様に該当し、健康保険の対象です。ただし、他院の診断結果は当院では適応とならない可能性がありますので、まずはお問い合わせください。 -
顎変形症とは
上あごや下あごの骨、あるいはその両方の大きさや形態、位置異常や上下のあごの関係の異常、顎顔面形態と嚙み合わせの異常を伴う美的不調和を示すもので下記に分類されます。
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- 前後的不調和
- 垂直的不調和
- 顔面非対称
- 複合的不調和
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機能異常について
咀嚼能力(噛む)の低下、下顎運動機能異常、筋機能異常、嚥下機能(飲み込む)異常、発音異常、顎や舌の位置異常による口呼吸機能異常などが認められます。
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このような症状が
当てはまります-
- アゴが大きく前に出てしまっている
- アゴが大きくひっこんでいる
- アゴが左右にずれている
- 上下のアゴの大きさが合っていない
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外科矯正のデメリット
- 顎変形症の治療により、QOL(生活の質)は最終的には向上しますが治療中には低下します。
- 手術後に神経障害が残る場合があり、QOLの満足度が低下する可能性があります。
- 上顎骨の移動手術により鼻翼基部の開大(鼻の変形)が起こる可能性があります。
これを防止するために本来の鼻翼幅を保つ手術を行うが多少の見た目が変わることがあります。
矯正治療の流れについて
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矯正歯科初診相談・資料作成
お悩みや気になることをお伺いし、診断用の資料を作成するため検査を行います。
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口腔外科相談
口腔外科と連携し、診断結果を相談します。
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矯正歯科・口腔外科治療方針の立案
診断結果をもとに治療方針をご提案します。それぞれのメリットやデメリットをお伝えし、患者様にご納得いただいてから治療に進みます。
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矯正歯科術前矯正
期間(1~2年間・3~5週毎)手術を行ったあとに噛み合わせが安定するように術前矯正を行います。
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口腔外科顎矯正手術
期間(1週~2週間)・上顎骨移動
・下顎骨移動
・上下顎移動
・オトガイ形成 -
矯正歯科術後矯正
期間(1~2年間・2~4週毎) -
矯正歯科保定観察
(3~5年、1.2ヶ月後からは4~6ヶ月毎)保定装置の装着や噛み合わせの確認を行います。
唇顎口蓋裂について
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唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)とは、顔面の先天的な異常により、唇や口内が裂けている状態です。一般的には兎唇(としん)やみつくちとも呼ばれ、発症がみられる割合は約500人中1人といわれております。
多くは唇から上顎の奥にかけて裂け目が続き、食事や発音、見た目にも悪影響が生じます。当院では、この問題に対する深い理解と経験を生かし、医科と歯科が相互連携した治療を行っております。
適切な時期の治療が必要となりますので、詳細は当院にご相談ください。また、健康保険の適用や公費のサポートについても、分かりやすくご説明いたします。 -
このような症状が
当てはまります-
- 唇から歯ぐきまで割れています。
- 唇顎口蓋裂:唇から歯ぐきを通って口蓋まで割れています。
- 唇が2ヶ所で割れています。
唇顎口蓋裂によって口腔の機能に大きな問題があると判断された場合は、通常の矯正治療だけでなく、外科手術も併用して行う必要があります。
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当院の症例紹介
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厚生労働大臣が定める疾患
- 唇顎口蓋裂
- ビンダー症候群
- ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む。)
- スティックラー症候群
- 鎖骨頭蓋骨異形成
- 小舌症
- トリーチャ・コリンズ症候群
- 頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群及び尖頭合指症を含む。)
- ピエール・ロバン症候群
- 骨形成不全症
- ダウン症候群
- フリーマン・シェルドン症候群
- ラッセル・シルバー症候群
- ルビンスタイン・ティビ症候群
- ターナー症候群
- 染色体欠失症候群
- ベックウィズ・ウイーデマン症候群
- ラーセン症候群
- 顔面半側萎縮症
- 濃化異骨症
- 先天性ミオパチー
- 6歯以上の先天性部分無歯症
- 筋ジストロフィー
- CHARGE症候群
- 脊髄性筋委縮症
- マーシャル症候群
- 顔面半側肥大症
- 成長ホルモン分泌不全性低身長症
- エリス・ヴァンクレベルド症候群
- ポリエックス症候群(XXX症候群、XXXX症候群及びXXXXX症候群を含む。)
- 軟骨形成不全症
- リング18症候群
- 外胚葉異形成症
- リンパ管腫
- 神経線維腫症
- 全前脳胞症
- 基底細胞母斑症候群
- クラインフェルター症候群
- ヌーナン症候群
- 偽性低アルドステロン症
- マルファン症候群
- ソトス症候群
- プラダー・ウィリー症候群
- グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症)
- 顔面裂(横顔裂、斜顔裂及び正中顔裂を含む。)
- 線維性骨異形成症
- 大理石骨病
- スタージ・ウェーバ症候群
- 色素失調症
- ケルビズム
- 口腔・顔面・指趾症候群
- 偽性副甲状腺機能低下症
- メビウス症候群
- Ekman-Westborg-Julin症候群
- 歌舞伎症候群
- 常染色体重複症候群
- クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群
- 巨大静脈奇形(頸部口腔咽頭びまん性病変)
- ウイリアムズ症候群
- 毛・鼻・指節症候群(Tricho Rhino Phalangeal症候群)
- その他顎・口腔の先天異常